第16回ITS世界会議報告 |
[ ITS/CASE&MaaS イベント情報 特集記事 ] 2009年9月23日 |
9月21日から第16回TS世界会議が「ITS in Daily Life 」というタイトルのもと世界各国から約6000人が参加してストックフォルムで開催された。
日本館展示テープカットには ITSジャパン 豊田章一郎名誉会長も出席された。(詳細後記)
開会式ではスエーデン アサ・トルステン通信担当大臣、ERITICOサンドストローム会長、渡邊ITSジャパン会長等が挨拶された。(下の動画を参照)
引き続き、欧・米・アジアパシフィックの代表者によるプレナリーセッションが開催され、活発な討議が行われ、日本からは深草長官官房審議官、渡邊トヨタ自動車技監(ITSジャパン会長)が出席した。
討議では、昨年のリーマンショック以降の情勢を踏まえ、「経済危機と経済成長策」「環境対策と経済成長の両立その中でのITSの役割」が主な論点であった。
特に注目されるのは、欧・米・日の協調の必要性が同意され、さらに3極による「共同提案」の可能性についても討議ざれた。日本からは、今年2月のITS公開実験の成功を含め過去の実績を紹介、欧州からはITSアクションプラントと3月後開催予定される環境問題に関する「コペンハーゲン会議」におけるITSの貢献の重要性が協調された。
9月22日には展示が始まり、日本館の開会式にはITSジャパン名誉会長 豊田章一郎氏がテープカットに出席された。又トヨタブースを初めとする展示をご覧になった。
トヨタの展示は、「将来のモビリティ社会」の提案と、その実現に向けた取り組み、及び日常の社会・生活の中でITSの技術・サービスが具体的に貢献している姿を「安全」「環境」「快適」の3つの観点から紹介していた。
DSSS実車展示で安全への取組みを具体的に示し、日本でこれまで官民が連携して取り組みを進め、世界に先駆けて実用化が間近となった「インフラ協調型安全運転支援システム」の実走行実験の模様を、車両(LEXUS LSベース)と映像を用いて紹介していた。
環境分野では、ドライバーのエコドライブ支援などの「燃費の良い走り」と、交通状況に応じた全体の「流れを良くする走り」の両立など、環境改善への総合的な取り組みを紹介していた。
又、快適分野では、日本の「G-BOOK mX」を始め、米国・中国で展開中のテレマティクスサービスを映像・パネルで紹介していた。
経済危機の中の世界会議であり、欧州以外からの出席が少なく、6,000人(昨年は 約 8,000人)のうち約80%が地元欧州、その他地域が20%であった。
展示への出展約250(昨年は320)で昨年からさらに有力企業の中止が目立つ。
一方論文は約1,200件で昨年の約1,021件を上回り今後の会議の方向性が伺われる。(現地レポート)