自動車技術会春季大会(速報) |
2010年5月21日 |
5月19日から21日までパシフィコ横浜で開催された自動車技術会春季大会のセッションを聴講し、展示を見てきた。
特別企画「低炭素社会の実現に向けて・・〜街に走り出すエコカー〜」のテーマの下、公道走行の試乗会、パーソナルモビリティの体験会(動画は下記)、エコカーやジオラマ等の特別企画展示があり、次世代自動車や先端材料、電池等環境をテーマとしたフォーラムがあった。
また、プラグインハイブリッド技術やEV関係、ディーゼルエンジンの排出ガス制御についての発表も多くあった。
京都大学 産官学連携センター 小久見氏のTechnical Review「自動車用二次電池の課題と展望」の後、東京大学名誉教授 石谷氏のKeynote Address「次世代自動車実現・普及の課題と対応ー次世代自動車戦略研究会の検討についてー」の講演があった。
石谷氏は、環境対策やエネルギー資源多様化の必要性からの次世代自動車の技術開発、システム実現、普及の課題や今後の対応等を説明され、経済産業省の次世代自動車戦略研究会の紹介があった。
小久見氏からは、プラグインハイブリッドカーやEVに必要な高性能二次電池、特にリチウムイオン電池について、自動車用としての使われた方からのニーズ、現状と課題について、及び今後の開発の可能性と方策について講演された。
特別フォーラムとして「エコカーの鉱物資源と次世代自動車の資源・素材」、「低炭素社会への各社展望〜街に走り出すエコカー」があり、リチウムやレアメタルの資源の動向、材料開発等の話題提供、トヨタ、日産、ホンダの次世代自動車への取り組み等講演、パネルディスカッションがあった。
ヒューマトロニクスのフォーラムでは、車のエレクトロニクス化の進展により、社会とクルマ、人とクルマ、クルマを通して人と人とのつながりが出来てきている中で、有益なシステムの提供、調和に必要な"インタラクション"について議論された。
「ミニマムモビリティでワクワク移動」では、名工大 木村教授の挨拶で始まり、2030年を想定し、地球への負担がミニマムでワクワク感のあるモビリティの提案、展望が、ロボットデザイナーの松井龍哉氏、二輪メーカー4社から説明があった。
昨年を上回る365社の展示があり、トヨタはプラグインハイブリッド車 プリウスのカットモデルを展示し、他のカーメーカーも環境をテーマとした展示を主体としていた。
ホンダはインターナビプレミアムクラブの「リンクアップフリー」でPHS通信費無料のサービスを訴求し、自動接続によるフローティングカーデータのアップロード増加による交通情報の精度向上、エコドライブ支援による環境への貢献をアピールしていた。
デンソー、日立、ボッシュ等の部品メーカーは、HEV、EV用機器やソリューションを多く出展していた。
ITS-P21 野村、藤井