【CEATEC】「会員数を増やしたい」,日産が三洋電機に「カーウイングス」を開放 |
[ ITS/CASE&MaaS ] 2008年10月 1日 |
日産自動車は,同社の自動車向け通信サービス「カーウイングス」を利用可能な三洋電機製の簡易型カーナビ(PND)を「CEATEC JAPAN 2008」に出展した同社がカーウイングスを,純正カーナビなどを除いて他社に開放するのは「初めて」(日産自動車)である。今回の狙いとして同社は,「カーウイングスの会員数を増やすこと」を挙げた。会員数が増えればプローブ情報などが集まりやすくなる。加えて「会員数が増えなければ,サービスを提供する事業者数も増えず,カーウイングスの魅力も上がらない」(同社)という切迫した事情も垣間見えた。
現在,カーウイングス対応カーナビの台数は2007年12月時点で65万台という。今回の三洋電機のPNDにカーウイングスを開放することで,「数万台の規模で対応カーナビが増えること」(日産自動車)を期待する。
これまで,自動車メーカーが手掛けるテレマティクス・サービスの狙いの一つに,自社製品にユーザーを囲い込むことがあった。とはいえ,自動車メーカー各社とも苦戦をしているのが現状である。今回のように他社にサービスを開放する自動車メーカーの登場は,テレマティクス・サービスが囲い込みのツールとして機能するほど魅力が向上していない現状を表しているといえそうだ。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080930/158849/?ref=ML