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【研究所は、より実践的な研究に取り組む】 TTRI 原田 新所長

[ Editor’s Column Smart City/豊田市動向 ]

◆7月4日、豊田都市交通研究所(TTRI) 原田 昇 新所長 (東大大学院工学系研究科・教授) が記念講演を行った。演題は「交通まちづくり~暮らしやすいまちをめざして~」

▼概要は以下の通り。
◎交通の基本的役割は「人間らしい生活」を支える交通サービスを提供することである。 通勤、通学、買い物、通院しながら仕事を続ける、という「人間らしい生活」を支える交通サービスを提供する事である。> ◎「交通まちづくり」とは、『暮らしやすいまちの実現』に貢献する交通計画の立案・実施・戦略的展開、まちづくりと一体となった交通計画の立案と実現である。

◎「暮らしやすいまち」とは、若者、子育て世帯、働き盛りの人達、男性も女性もすべて、生きていくために必要な活動は勿論のこと、それぞれの人生を豊かにする、個々の人達の望む活動を、居心地の良い仲間とともに展開できる街である。
「暮らしやすさ」の視点では、「人生はパンのみにあらず」=「仕事と娯楽のあるまち×多様な人の参加」が重要である。

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◎幸せのカギは、「居場所」×「新しい交通サービス」である。
世界各地で、魅力的な都市空間を創生するため、道路空間の多様な利用により、気の合う仲間と好きなことができる居場所」を創ろうとする動きがある。
 ニューヨーク タイムズスクウエア蝶ネクタイ
 パリ 7大交通広場のグリーン化
 サンフランシスコ 「Parklet」、「歩行者戦略」、「WalkFirst」等

「新しい交通サービス」とはICTを活用した交通サービス、SMN(Smart Mobility Network),Car Club/Car Sharing,MaaS(Mobility as a Service)、低廉で便利な「新しい交通サービス」を可能にする潮流が現れている。

豊田市でも都心環境ビジョン/計画/未来のデザインブックが策定されている。

◆TTRIの研究方向は、「交通調査データの活用」により「あすけあいプロジェクト」との連携促進、都市圏交通計画調査データの活用、都心交通計画へのスマートプラニング導入を行う実践的研究により、サステーナブルなモビリティ社会の実現に寄与したい。
※ 以上、筆者の勝手な要約である。

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◆◆TTRIは1979 年、豊田市とトヨタの熱い思いで設立された 愛知県の認可財団法人 豊田都市交通問題研究会を前身とする。
 その後、1991年には豊田都市交通研究所(TTRI)に改組、理事長は豊田市長、研究所長は、新谷 洋二 東大教授、専務理事はトヨタからの出向者の体制となった。原田所長は第3代目となる

 経営基盤は1998 年に、基本財産30億円となった。《豊田市 15億円、トヨタ14億円、損保会社 1億円》

 研究体制は、当初、市からは交通計画や総合計画を担当していた職員が出向、トヨタからは交通環境を担当していた担当に加え、技術部の開発企画室の研究員が参加する体制でスタート。現在はプロパー研究員を主体とする体制に整備されている。

 研究は、国内の著名な学識経験者の指導やステークホルダーとの連携により「豊田市をフィールド」とした研究が一定の評価を受け、他自治体の「垂涎の的」になっている。

 このたび、「中期ビジョン」が策定された。激動している環境激変に対応し, 大学でもコンサルタントでもない「従来以上の 学際的・実践的研究」の推進と、トヨタの「地域対策以上」のコミットが期待される。
◆◆

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