「人とくるまのテクノロジー展 2019名古屋」377社出展の最大規模で実施 |
[ 取材 ] 2019年7月18日 |
公益社団法人 自動車技術会は、名古屋市のポートメッセなごやで、「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」(会期:7月17日~19日)を開催した。
本イベントは自動車技術専門展として、横浜でスタート、名古屋では、2014年に1回目が開催、今年で5回目となる。自技会は、5万人の会員を擁する我が国最大の学術団体で、中部地区会員は22,000人。展示会では、過去最大の377社が出展。
初日のオープニングセレモニーでは、大村 秀章 愛知県知事、堀場 和夫 名古屋市副市長、高橋 淳 経済産業省中部経済産業局長が出席、テープカットが行われた、
◆今回の主催者企画として、一昨年自技会がまとめた2,050ビジョンに基づき、「新たな自動車技術を支える地域創生‐革新的社会インフラと融合した"くるま"進化を生み出す重要技術」で、世界中から15の最先端技術を集め技術交流の場としている。
◆17日には、中部支部企画講演として、
◎株式会社ローランド・ベルガー パートナー 貝瀬 斉氏による 「自動運転を支える半導体技術と課題」、
◎株式会社デンソー 先端技術研究所 デバイス研究部 磯部 良彦氏による「自動運転を支える半導体技術と課題」の2件が行われた。
▼貝瀬氏の骨子は以下の通り。
① CASEトレンドで移動の効率化が進みつつある。それだけではGDPが縮小し人々の幸せを棄損しかねない。移動したくなる目的があること、実際に移動して目的を達すること、つまり、「移動総量を増やす」ことが重要。これはモビリティ産業に携わる企業言於ける新たな勝ち残りの方向性でもある。
② そのためにも、より生活視点に立って、「ありたい状況」を起点に製品やサービスを開発することが大切。これまでのサプライヤーは、目の前のOEMニーズにこたえる一方でその先にある生活者に十分目を配られていなかったのではないか?
③ サプライヤーでも、仏ファルシア社、異業種だが小林製薬のように生活者との対話に重きを置いた開発手法を進める企業もある。「技術ではなく、あったらいいなという素直な気持ち・価値」を起点に、発信対話することが重要。
④ 生活者にとって価値ある製品やサービスは、ソフトやAIだけで具現化するわけではなく、ハードの役割も大きい。
Googleは最近ものづくり会社へのM&Aも実施している。
素性の良いハードを生かし、生活目線から「ありたい姿」を描き、志を共にする仲間と手を組んで実現に邁進してほしい。