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太田豊田都市交通研究所所長 退任記念講演会(追記)

[ Smart City/豊田市動向 ]

(公財)豊田都市交通研究所(TTRI)所長として、2003年から長年にわたり豊田市の交通まちづくりに関わっきた太田勝敏東大名誉教授の6月での退任を記念し、これからの交通や都市の有り様について講演会を開催が開催された。

講演題目は「自動運転時代の都市と交通まちづくり」で、特に最近「車の所有から利用」への変革の中で注目されているMaaSについて考え方を述べた。また、自動運転時代の「交通・都市計画」について、"自動運転車の普及により"都市がスプロールするのをを避けるため「土地利用の規制」が必要という考えを表明した。

主な論点は以下の通り。
◎"考えるクルマ"AUTO SAPIENCE
(現生人類のホモ・サピエンス=賢い人間に準えて言うと)、現在は"知能を持つクルマ"、 AUTO SAPIENCEの誕生紀と言える。
運転の加速・操舵・制動への(自動運転)システムの適用状況により高齢者など運転適格者の拡大、運転と非運転の使い分けが可能になり、移動の意味に変化が起こる。

◎自動車依存社会の課題と新しい移動サービスの開発
現在の自動車依存社会では、安全・環境、公共交通の存続・経済、移動弱者・社会的格差問題など国連のSDGs(持続可能な開発目標)の基本に多面的に関連する課題が発生している。
情報革命の進展、ライフスタイルの変化、新しい移動サービスの展開、Mobility as a Service(MaaS)=交通認識の変化など、自動運転関連の発展で多彩な移動手段が開発され先進国だけでなく途上国にも普及する。

◎自動車依存社会の課題へのAVの限界と新たな課題
AVにより環境・経済・社会などの課題がかなり改善される一方で、下記のような新たな課題が発生する。
 誘発交通発生
 交通での立地制約の緩和による都市分散・スプロールの現象の助長、
 AV・新モビリティによる新しいAVデバイドの発生、
プライバシー保護・監視社会、AVの社会的に賢い使い方とその実現の誘導のための社会・経済的制度・仕組みの議論、そのための理論・手法の開発、データ整備が必要となる。

持続可能な交通システムを推進するため、自動車依存社会の失敗から学び、Game Changerとして、AVを利用してどのような社会を目指すか問われている。
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講演後のパーティでは、TTRIの太田理事長(豊田市長)、小幡理事(全日本トラック事業政治連盟会長),原田理事(東京大学大学院教授)等多数が参列した。

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