第26回ITS世界会議シンガポール2019開催 |
[ ITS/CASE&MaaS ITS海外情報 イベント報告 取材 ] 2019年10月27日 |
セッションでは、通常のPL、ESのほか今年は、主催者企画のAE(Associated Event)が充実していた。
AEではMaaS、自動運転、サイバーセキュリティなどの関心の高いテーマ毎に、半日や1日単位で内容の濃い議論が行われ、多数の参加が集めていた。今後の世界会議におけるセッションの企画・在り方に影響を与えるものと思われる。以下AE03の概要を紹介する。
■AE 03:GLOBAL FORUM ON MaaS
MaaSグローバルフォーラムは、22日(火)14:00~18:00の6時間にわたって行われた。企画はLTA(シンガポール陸上交通庁:LTA:Land Transport Authority)、会場のNicollルームは超満員でおそらく400~500人の聴衆がいたと思われる。
テーマは4テーマ ①business models、②Operation and Integration of MaaS,③Technology for MaaS ④Global trend in MaaS、企業、官庁のそれぞれの専門家が登壇しスピーチした。
4テーマ設定は、MaaSが「概念」から実用段階に入りつつあること示している。発言内容は、公開パネルということもあり公表データ・資料に限られるが、聴衆にとってMaaSの現状を整理するのに有効であったと思われる。
◆以下、数枚のスライドを引用しながら概要を紹介する。
●ビジネスモデルでは、Cubic社のAndy Taylor氏が「市場は、新しい市場モデル・アプリ・新興企業参入により急速に変化している。同社の顧客は、これらの変化への対応に取り組むため、アプリ開発、自家用車向け・公共交通向け・会員制向けサービスを開発である」と説明した。
●運用・サービス統合のセッションでは、MaaS Global社Sampo Hietansen CEO等が登壇。
同氏はMaaS Global社の創業者としてよく知られ、たびたび来日して講演しているが、話の内容は特に新しくない。
●テクノロジーでは、Kapsch Traffic com North America CEOChiris Murray氏等が登壇
同氏はガートナーのHype CycleにおいてMaaSは「過度な期待」のピーク期から(初期の)「幻滅期(*)」に向かいつつある等紹介した。
(*)幻滅期: 実験や実装で成果が出ないため、関心は薄れる。テクノロジの創造者らは再編されるか失敗する。生き残ったプロバイダーが早期採用者の満足のいくように自社製品を改善した場合に限り、投資は継続する。
次回開催地は2020年10月4-8日、於:ロスアンゼルス
<記事更新作業中>